節分の鬼の意味や由来をご存知でしょうか。
毎年、やってくる節分。
「鬼は~外!福は~内!」の掛け声とともに豆まきをするのが一般的ですね。
また、全国のいくつかの神社では追儺式も行われます。
追儺式とはどんな行事なのか、気になりませんか?
今回は、節分の鬼の意味や由来、追儺式とはどんな行事なのか、などについてお伝えします。
節分の鬼の意味を知ったうえで鬼を追い払えば、より良い一年になるかもしれません♪
Contents
節分の鬼の意味や由来は?

節分の鬼には、季節の変わり目にやってくる疫病や災い、邪気という意味があります。
鬼は、もともと目に見えない邪気や災いの象徴とされていました。
鬼とは、陰の気や暗い場所のことを指す、陰(おん)や隠(おぬ)に由来しています。

季節の変わり目というと、体調を崩したり、何となく生活のリズムが変わって調子が悪くなったりすることがありませんか?
そんな季節の変わり目にやってくる疫病や災い、邪気は、全て鬼のせいだと考えられていました。
そこで、冬から春への季節の変わり目(節分)に、疫病や災い、邪気を祓うために、鬼を退治しよう!ということになったのです。
鬼を退治するために始まったのが豆まきです。
節分の由来
豆まきをして邪気や災いを祓い、一年を健康に、無事に過ごせるようにという願いが込められるようになったのが節分の由来です。
その後、節分=豆まきというイメージがすっかり定着しました。
豆まきの「まめ」には、「魔」を「滅する」という意味もあります。
ですので、節分にはぜひ、魔を滅して無病息災を願いましょう。

ところで、鬼は実在するものではありません。でも、誰でも鬼の姿かたちをイメージできますよね。
頭には牛(丑)のような角があり、虎(寅)のパンツを履いています。
なぜだと思いますか?
鬼の角とパンツの理由
その理由は、十二支にあります。
十二支では、丑は冬を表し、寅は春を表します。
また、鬼門の方角である北東は、陰陽道で艮(うしとら)と呼び、丑と寅の間のことを指しています。
このため、冬と春の季節の変わり目にやってくる鬼は、鬼門の方角の意味も含めて、牛(丑)の角と虎(寅)の牙や爪、そして寅のパンツを履いているのです。
では改めて、節分について知っておきましょう。
節分とは
節分とは、本来、春夏秋冬それぞれの季節が始まる日の前日のことを指していました。
節分は季節を分ける・季節の変わり目を意味し、「せち分かれ」や「節替わり」とも呼びます。
節分という文字からもわかります。
つまり、二十四節季の立春(りっしゅん)・立夏(りっか)・立秋(りっしゅう)・立冬(りっとう)の前日のことでした。

一年に4回あった節分のうち、立春(りっしゅん)の前日だけが残ったのはどうしてでしょうか。
続いて、立春の前日が節分になった理由を見てみましょう。
立春の前日が節分になった理由は?
かつては、立春をお正月としていました。
室町時代以降、立春が新年の始まりということで重視されるようになりました。
その後、春の節分は大晦日にあたる大切な日とされてきました。
このため、現在も、春の節分にはさまざまな伝統行事がずっと行われているのです。
節分は2月3日とは決まっていない!?
実は、節分は2月3日とは決まっていないのをご存知でしょうか。
「なぜ?」と思いますよね。
節分は2月3日とは決まっていないう理由は次の通りです。
太陽暦で見ると、立春は毎年同じ日ではありません。
このため、立春の前日である節分は、毎年2月3日とは決まっていないのです。

節分に行われる伝統行事の一つが追儺式(ついなしき)です。
では、追儺式とはどんな行事なのでしょうか。
次に、追儺式とはどんな行事なのかを見ていきましょう。
追儺式とはどんな行事なの?
追儺式(ついなしき)とは、節分の豆まきの元となった行事です。
古代中国で、追儺(ついな)という儀式が起こったのが始まりです。
金色をした4つの目がある面を付けた「方相氏(ほうそうし)」が鬼を祓います。
右手に矛、左手に盾を持ち、鬼を祓っていた「方相氏(ほうそうし)」。
その後、節分の鬼になっていったといわれています。
節分になると、一般的に家庭では豆まきを行います。
一方、全国にあるいくつかの神社では、現在も、節分に追儺式が行われています。
追儺式は立春を迎える祝いの神事
追儺式は、立春を迎える祝いの神事です。
兵庫県では、神戸市長田区の長田神社の追儺式が有名ですね。
追儺式では、豆まきの鬼とは違い、神々の使いとされる7匹の鬼が災いを祓います。
松明(たいまつ)の炎で災いを焼き、太刀の刀で切るのです。

少しですが、長田神社の追儺式の様子をご覧下さい。

約650年前の室町時代から続くといわれる長田神社の追儺式については、また機会があれば詳しくご紹介しますね。
まとめ
今回は、節分の鬼の意味や由来、追儺式とはどんな行事なのか、などについてお伝えしました。
季節の変わり目にやってくる疫病や災いという意味がありました。
節分には、家庭で豆まきをして、健康で無事に一年を過ごせるように願いたいですね。
そして、ぜひ神社で行われる追儺式へも足を運んで下さいね。
今年も、鬼を追い払って無病息災の良い一年になりますように。
節分の前に、新年の始まりには初詣に出掛けますよね。
神戸で初詣をするなら、こちらの記事を参考にして下さい。