夏になると、時々こんな文字を目にしませんか?
「夏越大祓」
何これ?何て読むの?
夏越大祓とは?いったいどのようなものでしょうか。
また、夏越大祓の時には、神社の御朱印は限定!? なのでしょうか。
今回は、夏越大祓とは?読み方は? という内容でお伝えします。
その他、夏越大祓の時期に行う風習についてもご紹介します。
日本の行事の知識、知っておきたいですね。
Contents
夏越大祓とは?読み方は?
夏越大祓は、「なごしのおおはらえ」と読みます。
「なごしおおはらえ」と読むことも。
夏越大祓(なごしのおおはらえ)とは、その漢字が示すように、夏を越すために大きく厄を祓うための神事です。
私達は、日常生活の中で、知らないうちに心や身体に悪いもの(穢れ・罪)を蓄積してしまいます。
それは、自分では意識している、していないにかかわらず蓄積してしまうものです。
例えば、ちょっとした悪口を言ったり、人に意地悪な事をしてしまったり…。

夏越大祓は、ちょうど一年の半分にあたる6月30日に、心や身体に蓄積した悪いもの(穢れ・罪)を祓うために行います。
「夏越の祓(なごしのはらえ)」や「水無月の祓(みなづきのはらえ)」とも呼ばれます。
では、そもそも大祓(おおはらえ)とはどのようなものでしょうか。
大祓(おおはらえ)とは?
大祓(おおはらえ)とは、一年に二回、全国の多くの神社で行われる禊(みそぎ)の神事のことです。
神社で行われる禊の神事には、それぞれ、次のような呼び方があります。
- 6月30日に行われるのが、夏越大祓(なごしのおおはらえ)
- 12月31日に行われるのが、年越大祓(としこしのおおはらえ)
それに対して、6月30日に行われる夏越大祓(なごしのおおはらえ)は、あまり知られていないのではないでしょうか。
でも、夏越大祓(なごしのおおはらえ)は、ちょうど一年の折り返しであることと、暑い夏を無事に過ごすためにぜひ行いたい、大切な神事なのです。
夏越大祓の御朱印は限定!?
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時には、多くの神社で限定御朱印をいただくことができます。
もちろん通常の御朱印もいただくことができますよ。
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の限定御朱印をいくつかご紹介します。
神社によって、限定御朱印にも個性がありますね。
白蛇さまで有名な、蛇窪(上神明天祖)神社の限定御朱印です。
なんと茅輪(ちのわ)が白蛇さま!

では次に、夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時期に行う風習について見てみましょう。
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時期に行う風習
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時期に行う風習は、一般的には次の3つといわれています。
- 茅輪(ちのわ)くぐり
- 人形代(ひとかたしろ)
- 水無月を食べる
では、3つの風習、それぞれについて見ていきましょう。
1:茅輪(ちのわ)くぐりをする
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時期に行う風習の1つめは、「茅輪(ちのわ)くぐりをする」ことです。
茅輪(ちのわ)くぐりとは、茅(ちがや)で作った輪をくぐることで、心や身体に蓄積された悪いもの(穢れ・罪)を祓うことができるといわれる神事です。
さらに、茅輪(ちのわ)くぐりには、無病息災で無事に過ごせることを願うという意味もあります。
「茅」という漢字は、一文字で「ちがや」と読みます。
茅(ちがや)は、イネ科の植物で、昔は火をおこす時にも使われていました。
現在では、茅輪(ちのわ)を作る時に使うのは、茅(ちがや)だけではありません。
芦(あし)や稲藁(いなわら)を使うこともあります。
2:人形代(ひとかたしろ)で厄を落とす
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時期に行う風習の2つめは、「人形代(ひとかたしろ)で厄を落とす」ことです。
人の形をした紙でできた、人形代(ひとかたしろ)に、年齢と氏名を記入します。
その後、人形代(ひとかたしろ)で身体を撫でて、息を吹きかけます。
こうすることで、私達の心や身体に蓄積された悪いもの(穢れ・罪)を、人形代(ひとかたしろ)に移すことができるのです。
身体を撫でて息を吹きかけた人形代(ひとかたしろ)は、初穂料とともに神社に納めます。
すると、神社では、人形代(ひとかたしろ)を焼いたり、川に流したりする神事を行います。
神事を行うことで、私達の心や身体に蓄積された悪いもの(穢れ・罪)などの厄を落とすというものです。
古くからの風習が残る地域では、人形代(ひとかたしろ)ではなく、人が水に入ったり、藁などで人形を作ったりもするようです。
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の案内に、「お志」と書かれている神社もあります。
私が今まで見た中では、1000円というのが一般的です。
人形代(ひとかたしろ)以外にも、神社によっては、祈願木(きがんぼく)や厄除けの割符(わりふ)でお祓いをしていただくこともできますよ。
私が実際に、厄除けの割符(わりふ)でお祓いをしていただいた記事があります。
こちらも、ぜひご覧下さい。
⇒長田神社で厄落としをして仕事運をアップ!運気を上げる方法の一つ!
3:水無月を食べる
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時期に行う風習の3つめは、「水無月を食べる」ことです。
水無月とは、ういろうの上に小豆を乗せて三角形に切った和菓子のことです。
6月30日夏越大祓に、厄除を願って食べるお菓子「水無月」。古来、宮中では夏に氷室の氷が献上され、暑気を払いました。その氷を表した涼やかな姿のお菓子。夏の暑さは疫病の蔓延も招き恐れられました。神事参列の後はお近くの和菓子屋さんに水無月を求められてはいかがでしょう #菊水總本店 #幸福堂 pic.twitter.com/M5VsSFxoTC
— 湊川神社【公式】-楠公さん- (@minatotawajinja) 2018年6月29日
もともとは、京都で食べられるようになったといわれています。
関西では、夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時期になると、和菓子屋さんに水無月が並びますね。

現在では、各地に広まっているのではないでしょうか。
神社によっては、6月30日の夏越大祓(なごしのおおはらえ)とは別に、改めて行事を行うこともあります。
その場合、一般向けの夏越大祓式(なごしのおおはらえしき)として、7月15日頃に茅輪(ちのわ)くぐりが行われたりします。
また、6月30日前後なら、いつでも茅輪(ちのわ)くぐりができる神社もあります。
参拝される前に、各神社に確認してからお出掛け下さい。
まとめ
今回は、夏越大祓(なごしのおおはらえ)とは?読み方は? という内容で伝えしました。
夏越大祓(なごしのおおはらえ)の時には、神社で茅輪(ちのわ)くぐりをしましょう。
御朱印ガールなら、限定の御朱印もいただきたいですね。
さらに、参拝の後に水無月を食べれば、楽しく夏を乗り切れそうですね。
実は、先日参拝した、神戸市中央区の八宮神社で2018年の茅輪(ちのわ)くぐりをして、人形代(ひとかたしろ)を納めた私。
厄除けの割符(わりふ)・茅輪(ちのわ)くぐり・人形代(ひとかたしろ)の3つと神戸八社巡り。
