東京都世田谷区の豪徳寺(ごうとくじ)は「招き猫発祥の地」として有名なパワースポットです。
たくさんの招き猫が奉納されていることでも知られていますね。
そんな豪徳寺の招き猫のご利益をご存知ですか?
今回は、豪徳寺の招き猫のご利益を由来とともにご紹介します。
招き猫発祥の地ならではの御朱印帳も可愛くて素敵ですよ!
Contents
豪徳寺(ごうとくじ)とは?
豪徳寺(ごうとくじ)
【正式名称】
曹洞宗 大谿山(だいけいざん)豪徳寺
【御本尊】
釈迦如来
【住所】
東京都世田谷区豪徳寺2-24-7
【開門時間】
6:00~18:00
【寺務所受付時間】
9:00~16:30
※寺務所受付時間は変更になる可能性があります。事前に確認してお出掛け下さい。
【アクセス】
- 小田急線 豪徳寺駅より 徒歩約5分
- 東急世田谷線 宮の坂駅より 徒歩約5分
- 東急世田谷線 山下駅より 徒歩約15分
豪徳寺(ごうとくじ)とは、東京都世田谷区にある「招き猫発祥の地」として有名なパワースポットです。
正式名称は曹洞宗 大谿山(だいけいざん)豪徳寺といい、小田急線豪徳寺駅近くのとっても閑静な住宅街にあります。
東急世田谷線に乗って行く、のどかな雰囲気も豪徳寺の魅力のひとつです。

豪徳寺は彦根藩主井伊家の江戸の菩提寺。
このため、2代藩主井伊直孝や、幕末の大老・13代井伊直弼などのお墓があるお寺としても有名です。
では早速、豪徳寺の招き猫のご利益から見ていきましょう。
豪徳寺の招き猫のご利益は?

豪徳寺の招き猫のご利益は、家内安全、商売繁盛、心願成就などです。
招き猫といえば、福を招く縁起物。
日本では古くから人気があり、家の玄関やお店などに飾っているのをよく目にします。
「招き猫発祥の地」といわれている豪徳寺は、いわば「招き猫のパワースポット」。
豪徳寺の招き猫なら、きっとご利益がいただけそうですね。
では、豪徳寺の招き猫は、どのようにして生まれたのでしょうか。
どうして豪徳寺は「招き猫発祥の地」といわれるようになったのでしょうか。
私が実際にお参りした時に寺務所でいただいた用紙などを元に、招き猫のご利益の由来をご紹介します。
招き猫のご利益の由来

彦根藩主井伊家の菩提寺としても有名な豪徳寺ですが…。
白猫の名前は「たま」。
住職は猫を我が子のように可愛がり、よく飼い慣らしていました。
ある日、住職は猫に向かって「こんなに可愛がっているのだから、お前も何か良いことを招き寄せなさい。」と話したそうです。
そして時は流れ、ある夏の日の昼下がりのこと。
門前が騒がしいと思った和尚が外に出てみると、馬に乗った武士達がやってきました。
「猫が手を上げて招くので不思議に思って訪ねてきた。」
どうやら、白猫の「たま」が、鷹狩りの帰り道だった井伊家2代藩主「井伊直孝」に向かって手招きをしていたというのです。
直孝は猫に招かれ、境内に入って一休みをすることに。
住職が直孝にお茶を出し説法を聞かせていると、たちまち空が曇り始めました。
激しい夕立と雷鳴の中、住職は説法を続けます。
すると直孝は、猫に招かれたことで落雷の難を逃れることができただけでなく、住職の有り難い説法を聞くことができ、大変喜びました。
その後、井伊家の菩提寺となった豪徳寺には、多くの寄進が寄せられ、立派なお寺に。
猫が直孝を手招きしたことがきっかけで福を招き、豪徳寺は大きく立派なお寺になったのです。
以上が、招き猫のご利益の由来となった不思議な話です。

白猫の「たま」が亡くなった後、住職は墓を建て、「たま」の姿形を作って「招福猫児(まねきねこ)」と称えました。
そして、「招福猫児(まねきねこ)」をお祀りすれば、家内安全、商売繁盛、心願成就するといわれるようになったのです。
こうして、幸運を招く「招き猫」が生まれ、豪徳寺は「招き猫発祥の地」といわれるようになりました。
「福を祈り後世この猫の姿形をつくり招福猫児と称えて崇め祀れば吉運立ち所に来り家内安全、営業繁昌、心願成就すとて其の霊験を祈念する事は世に知らぬ人はなかりけり。」
参照:豪徳寺・招福猫児の由来
豪徳寺の招福猫児の由来は、境内にある案内板にも書かれていますよ。

そんな豪徳寺の招き猫はどこでいただけるのでしょうか。
招き猫はどこでいただけるの?

豪徳寺の招き猫は、境内の寺務所でいただくことができます。
ちなみに、招き猫という漢字を、豪徳寺では招福猫児(まねきねこ)と書きます。
招福猫児の大きさは全部で9種類。
それぞれの大きさと志納料は次の通りです。
招福猫児(まねきねこ)の大きさと志納料
- 豆(約2cm):300円
- 豆(ケース付き):500円
- 2号(約6cm):500円
- 3号(約9cm):800円
- 5号(約12cm):1,000円
- 6号(約15cm):1,800円
- 7号(約18cm):2,300円
- 8号(約25cm):3,500円
- 尺(約30cm):5,000円
どの大きさの招き猫も魅力的で迷います。
迷ったあげく、私は約9cmの大きさの3号(志納料800円)を選びました。


もちろん愛らしいだけではなく、パワーも期待できそうな招福猫児さんです♪
豪徳寺の寺務所では、御朱印帳・御朱印・絵馬・お守りなどもいただくことができますよ。
続いて、豪徳寺の御朱印帳をご紹介します。
招き猫の発祥の地ならではの御朱印帳

豪徳寺オリジナルの御朱印帳は、ピンク色(薄紅色)と紺色の2色展開です。
表には井伊家の家紋である橘紋が入っています。
和風で大人っぽい御朱印帳ですが、裏には猫の足跡が入っていますよ。


以前から欲しかった豪徳寺の御朱印帳。
私はピンク色(薄紅色)を選びました。
豪徳寺オリジナルの御朱印帳のご志納料は1,200円です。
そして私、見つけてしまいました!
なんと、御朱印帳に隠れ招き猫さんが。


こんなに可愛くて素敵な御朱印帳に書かれている豪徳寺の御朱印をご紹介します。
豪徳寺の御朱印

豪徳寺の御朱印は、スッキリとした字体の美しい御朱印です。
たくさんの朱印が入っていますね。
豪徳寺の御朱印の志納料は300円です。
では、ここからは実際に私がお参りをした様子をご覧下さい。
豪徳寺の広い境内は、お参りの順番で少し迷ってしまうかもしれません。
お参りの順番は特に決まっていませんが、スムーズにお参りできるように参考にして下さいね。
豪徳寺の仏殿と本堂をお参り

豪徳寺は、境内全体がスッキリとした、それでいて柔らかな気に包まれています。
どっしりとした力強さも感じる、本当に素敵なパワースポットです。
見どころはたくさんありますが、まずは仏殿と本堂をお参りします。
表参道入口からお参り

豪徳寺の表参道入口からお参りします。
立派な入口を入ると、しばらく松の木々に囲まれた参道が続いています。
豪徳寺の松並木


ちなみに、この松並木の風景は、「豪徳寺参道の松並木」として東京都世田谷区の「第3回地域風景資産」に選定されています。
きっと、誰もが心地よく感じる参道なんですね。
参道の先に豪徳寺の山門が見えてきますよ。
山門

豪徳寺の山門は、1884年(明治17年)に造られ、関東大震災の後、昭和初期に再建されました。
見上げると大きく立派な山門であることを実感します。

山門に掲げられた扁額には、「碧雲関」(へきうんかん)という文字がありますね。

香炉

山門の先には、大きな香炉が見えてきます。
綺麗に整えられた境内にふさわしい美しい香炉です。

どっしりとした香炉ですね。

しっかりと支えられています。
香炉にお線香をあげたら、仏殿へお参りです。
仏殿

豪徳寺の仏殿には、釈迦如来坐像・阿弥陀如来坐像・弥勒菩薩坐像などが安置されています。
正面には、現在・過去・未来の三世を意味する「弎世佛」と書かれた扁額が掲げられています。

仏殿にはお賽銭を入れる小窓があります。
小窓からお賽銭を入れるなんて、珍しいですね。

そっとお賽銭を入れて…。
コロナ終息と世界平和を願いました。
次に、仏殿の右手奥にある本堂(法堂)へ向かいます。
本堂(法堂)

豪徳寺の本堂(法堂)は、1967年(昭和42年)に造られた建物です。
大きな屋根の立派な建物ですね。
法堂には、観音菩薩立像、文殊菩薩坐像、普賢菩薩坐像、地蔵菩薩立像が安置され、寺宝の「井伊直弼肖像画」(井伊直安作)が飾られているそうです。

本堂(法堂)にも、お賽銭を入れる小窓が。
お賽銭は、静かに入れましょう。

仏殿と本堂(法堂)をお参りしたら、次に、招き猫さんをいただくために寺務所へ向かいます。
寺務所

豪徳寺の寺務所は、本堂(法堂)の右手にあります。
寺務所の前には「たま」がいますよ^^

私が豪徳寺の寺務所へ入ろうとした時、中には1人参拝客の方がいらっしゃいました。
ですので、距離をとって待つことに。

寺務所で招き猫さんをいただいたら、お堂の横にたくさんの招福猫児が奉納されている招福殿へ。
招福殿は、最初にお参りした仏殿の左手にあります。
招福殿へ

白猫「たま」を招福猫児(まねきねこ)として祀っている豪徳寺の招福殿。
豪徳寺の家内安全、商売繁盛、心願成就のご利益を願う参拝者が多く訪れます。
豪徳寺の中でも人気のパワースポットです。
招福殿の入口には、招福猫児(まねきねこ)の像があります。
招福猫児(まねきねこ)の像

可愛い招福猫児(まねきねこ)の像にご挨拶をして門をくぐりました^^

門をくぐると、その先にお堂があります。
お堂には、招福観音菩薩像が安置されています。

小窓からそっとお賽銭を入れ、鐘をならしてお参りします。


お堂の右手には絵馬掛けがあります。

招き猫の絵馬には、さまざまな言語で願い事が書かれていました。


招き猫が描かれた豪徳寺の絵馬の志納料は800円です。
続いて、招福殿のお堂の左手にある「招福猫児奉納所へ」。
招福猫児奉納所

招福猫児奉納所は、豪徳寺でいただいた招き猫を奉納する場所です。
願いが叶った事を感謝して奉納すれば、さらにご利益がいただけるといわれています。
招福猫児奉納所には、約1000体ともいわれる招き猫さんがずらり!


それにしても招き猫さんは綺麗に並べられています。

石灯篭には小さい招き猫さんが。

石の仏さまも、凄い数の招き猫さんに囲まれています。

新緑もあって、美しい光景です。

ところで、招き猫は返すべきなのでしょうか。
招き猫は返すべき?

豪徳寺の招き猫は、願いが叶った事を感謝して奉納(返納)すれば、さらにご利益がいただけるといわれています。
でも必ず返すべきなのでしょうか。

すると、決まりはないそうです。
例えば、いただいた招き猫さんを家にずっと飾っていても良いそうですよ。
実際に可愛い招き猫さんを連れて帰ると、返すべきなのかどうか迷います。
それ程、豪徳寺の招き猫さんは愛らしいのです。

招き猫電車を見るたびに幸せな気分になります。
続いて、豪徳寺の広い境内を散策します。
見どころをチェックして下さいね。
境内を散策
まずは、招福殿の向かい側にある三重塔へ。
三重塔
2006年(平成18年)に造られた高さ22.5メートルの三重塔です。
三重塔には、仏舎利、釈迦如来像、迦葉尊者像、阿難尊者像、笑福猫児観音像が安置されています。

豪徳寺の三重塔といえば、招き猫さん探しが楽しみの一つ。
三重塔には、招き猫さんや干支の彫刻が施されているのです。
施された彫刻を探してみましょう。

十二支が彫られている「子(ねずみ)」の部分に注目して下さい。

ねずみの真ん中に招き猫さんがいます。
さらにその上の層には、招き猫さんと親子らしき猫さんが。


三重塔から参道を挟んだところには、鐘楼堂があります。
仏殿の右手になります。
鐘楼堂

鐘楼堂(しょうろうどう)には梵鐘(ぼんしょう)が吊られています。
高さ147.5cm、口径75cmの梵鐘です。
1679年(延宝7年)に藤原正次(釜屋六右衛門)によって鋳造されました。
2000年(平成12年)11月28日に「豪徳寺の梵鐘(ごうとくじのぼんしょう)」として、世田谷区指定有形文化財に指定されています。


次に、彦根藩主井伊家の墓所へ向かいます。
招福殿から左手奥へ進むと、井伊家墓所が見えてきます。
井伊家墓所

豪徳寺の井伊家墓所には、彦根2代藩主井伊直孝、幕末の大老・13代直弼と、江戸で亡くなった歴代藩主や家族の墓があります。
入口から真っすぐに進むと、白猫の「たま」に招かれた井伊直孝の墓が。


井伊家墓所は、2008年(平成20年)3月に、国史跡に指定されています。

豪徳寺を出て、帰り道にお土産を買うことにしました。
周辺にも招き猫がたくさん

豪徳寺周辺にも招き猫がたくさんいますよ。
上の写真は、小田急線の豪徳寺駅前の招き猫です。

例えば、豪徳寺商店街の休み処には、豪徳寺の招福猫児(まねきねこ)が座っていました。

そして、豪徳寺商店街のポスターには「コロナは招かん」という文字が。


豪徳寺にお参りしたら「お土産も招き猫が良いなぁ」なんて思いながら今回は、東急電鉄世田谷線の線路沿いへ。

私が買ったのは「まほろ堂蒼月」さんの「まねきねこどら」です。

招き猫の焼き印が入った「まねきねこどら」。
しっとりとした生地とあんこに、歩き疲れた身体も心も癒されます。

まとめ

今回は、豪徳寺の招き猫のご利益を由来とともにご紹介しました。
豪徳寺の招き猫のご利益は、家内安全、商売繁盛、心願成就などです。
不思議なことに、帰宅後も猫と縁のある一日でした。

豪徳寺には他にも石碑など見どころがたくさんあります。
あなたもぜひ、「招き猫発祥の地」といわれる豪徳寺をお参りして、招き猫さんと御朱印帳をいただいて下さいね。